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プロテインで体臭がきつくなる?原因と改善策を徹底解説

読者

プロテインを飲むと体臭がキツくなるって本当?

読者

体臭がキツくなる原因や対処法はあるの?

こんな方に向けた記事です。

プロテインを飲みだして体臭がキツくなるという話を聞いたことがあるかと思います。中には実体験として体臭がキツくなったと感じた方もいるのではないしょうか?

実は体臭がキツくなる原因は、プロテイン自体に問題があるのではなく腸内環境の悪化が原因なんです。

今回はボディメイクに関する栄養学に詳しい管理人が、プロテインと体臭の関係についてわかりやすく解説します。

プロテインで体臭が強くなる原因

原因はプロテインではなくタンパク質の過剰摂取

人によるところもありますが、プロテインを飲みすぎると体臭がキツくなる可能性があります

ただし、プロテイン自体が直接的な原因となっているわけではなく、タンパク質の過剰摂取による腸内環境の悪化が主な原因として考えられます。

どれぐらいのタンパク質量が”過剰摂取”にあたるのかは人によって異なります。

タンパク質の摂取量の目安は、トレーニングしない人で体重1kgあたり0.8g、トレーニングする人なら体重1kgあたり1.2~2.0g必要といわれており、体重1kgあたり4g以上となると明らかに過剰摂取にあたります。

人によっては体重1kgあたり3gでも過剰摂取となる人もいるかと思います。

タンパク質を過剰摂取すると、小腸でタンパク質を吸収しきれなくなり、未吸収のタンパク質が発生します。

この未吸収のタンパク質が腸内の悪玉菌のエサになり、このエサをもとに悪玉菌はアンモニアを生成します。

通常、体内のアンモニアは肝臓で尿素に変換され、尿として体外に排出されます。しかし、体内のアンモニア量が多いと肝臓で処理しきれず、血液中にアンモニアが移行し、汗にアンモニアが混じってしまい、これが体臭の原因となります。

体臭がキツくなるメカニズム
  1. タンパク質を過剰摂取する
  2. 吸収しきれなかったタンパク質が悪玉菌のエサになる
  3. 未吸収のタンパク質を元に悪玉菌がアンモニアを生成する
  4. アンモニアの量が多くなり肝臓で処理しきれず血液中に移行する
  5. 血液中のアンモニアが汗に混じることでニオイの原因になる

つまり、プロテイン自体がニオイの原因となっているワケではなく、タンパク質の1日の総摂取量が多くなってしまっていることが原因となっています。

乳糖不耐症の人は乳糖にも注意

タンパク質の過剰摂取だけでなく、ホエイプロテインに含まれる『乳糖』が原因で腸内環境が悪くなっているケースもあります。

乳製品に含まれている糖質を『乳糖』といい、乳糖を取るとお腹の調子が悪くなることを『乳糖不耐性』といいます。

牛乳を飲むとお腹が痛くなる人はこの乳糖不耐性にあたります。

日本人の約80%が乳糖不耐性といわれており、乳糖不耐性の人が乳糖を摂取すると腸内環境が悪くなります。

プロテインとして最もポピュラーであるホエイプロテインは乳糖を含んでいるので、この『乳糖』が原因で腸内環境が悪化し、それが体臭の原因となることもあります。

乳糖不耐性の人は、乳糖があまり含まれないプロテイン(WPI、WPH、エッグプロテインなど)を選ぶようにしましょう。(WPIやWPHが何なのかわからない方は以下の記事を参考にしてください)

腸内環境悪化の判断方法

方法① 便の状態で判断する

腸内環境を判断する方法の一つが『便の状態』を確認することです。

腸内環境が悪くなると便の硬さや色などに変化が出ます。

以下の画像を参考にし、自身の便の状態が正常であるかチェックしてみましょう。

方法② おならや便のニオイで判断する

腸内環境が良い状態だと便やおならのニオイはそこまで強くないものですが、腸内環境が悪化すると便やおならのニオイが強くなります。

悪玉菌が作り出すアンモニアインドール硫化水素などの腐敗物質が原因となり不快なニオイを発生させます。

ニオイが強いということは腸内環境があまり良くないということですので、便やおならのニオイも腸内環境のバロメーターとして認識しておきましょう。

体臭を改善するには

対策① 腸内環境を改善する

ここまで解説してきた通り、体臭の原因となっているのは腸内環境の悪化です。腸内環境を改善することにより体臭の改善が見込めます。

腸内環境を改善する方法としては以下のような手段があります。

もっと詳しい内容を知りたい場合は、腸内環境について詳しく書いた記事がありますので、こちらをご参照ください。

対策② タンパク質の摂取量を減らす

腸内環境の改善と重複しますが、タンパク質の摂取量を減らすことも体臭を改善する方法の一つです。

体重1kgあたり3gや4g摂っている場合は過剰摂取となっている可能性があります。

トレーニングをしている人でも体重1kgあたり2gほどタンパク質が摂れていれば十分です。

食事だけでその量が摂れているのであれば、食事に追加してプロテインを摂取する必要はありません。

まずは1日に摂っているタンパク質の量を見直し、多いようであれば摂取量を減らしてみて体臭が改善するのか様子をみてみましょう。

対策③ 乳糖が少ないプロテインに変える

タンパク質をそこまで多く摂っていないのに体臭がキツくなるという方は、プロテインに含まれる『乳糖』が原因となっている場合があります。

乳糖が少ないプロテインに変えてみるというのも改善策の一つです。

WPCのプロテインは乳糖が比較的多く含まれているので、WPHやエッグプロテインなどに変えることで腸内環境が良くなり、体臭が改善する可能性があります。

ソイプロテインも選択肢のひとつかと思いますが、吸収速度も遅く、美味しいものも少ないのでWPHもしくはエッグプロテインがお勧めです。

まとめ

  • 体臭がキツくなる原因はプロテインではなく”タンパク質の過剰摂取”
  • タンパク質の過剰摂取が腸内環境悪化を引き起こし体臭悪化の原因となる
  • 腸内環境の悪化は便の状態やニオイで判断
  • 体臭を改善するには『腸内環境の改善』『タンパク質摂取量を減らす』『乳糖が少ないプロテインにする』ことが効果的

「プロテインを飲むと体臭がキツくなる」と聞いたことがある人はプロテインに対して悪いイメージを持たれていたかと思いますが、ここまで解説したとおり、プロテイン自体に罪はなく、タンパク質を摂りすぎているということが原因です。

肉や魚、卵を大量によく食べることでも体臭の悪化は引き起こされます。

しかし、タンパク質は意識的に摂取しないと不足しがちな栄養素ですので、嫌悪することもまた禁物です。過剰摂取に気をつけ、適度な量を摂ることを心がけましょう。