最近、腸内環境が話題だけど腸内環境を整えるためには具体的に何をすればいいの?
減量期はいつも便秘に悩まされる…何か解決策はないの?
こんな方に向けた記事です。
最近、フィットネス界隈でも注目されている「腸内環境」。
筋トレ系YouTuberであるコアラ小嵐さんが提唱する「丁寧な生活」でも腸内環境の重要性がプッシュされています。
筆者も今期の減量で腸内環境を意識し、ストレスフリーなダイエットを進めることができ、フィジーク大会で2週連続優勝することができました。
今回はその「腸内環境」について、自身の経験も交えながら徹底的に解説いたします。
腸内環境改善のメリット
筆者は2021年8月の大会に向けて約5ヶ月の減量を行い、約13kgの減量に成功しました。
減量自体は今まで何度も経験してきましたが、今回の減量は「腸内環境」を意識することで、身体的にも精神的にも非常に楽な減量になりました。
腸内環境を意識することで体感したメリットは次の通りです。
- トレーニングの強度が落ちなかった
- ジャンクなものを食べたい衝動が抑えられた
- 便秘に悩まされることがなかった
- 疲労感を感じることがほとんどなかった
- 減量末期でも睡眠が浅くなることがなかった
- 高炭水化物でも最後まで減量が停滞しなかった
全てが腸内環境による恩恵ではないかも知れませんが、少なからず腸内環境が良くなったことが上記のメリットにつながっていると考えています。
特に今回は食欲の面で非常に楽でした。
今までの減量では、減量末期になると食べたいものリストを書き出したり、YouTubeでチートデイ動画を見漁ってましたが、今回の減量ではそういった衝動に全く駆られず、最後まで安定した精神状態で減量を終えることができました。
炭水化物をかなり摂っていても絞れていったので、それも食欲を抑制できた要因となっているかもしれません。(3日に1回のハイカーボの日は減量末期でも白米を1kgほど食べてました。)
腸内環境が良いってどういう状態?
腸内環境が良い=”腸内細菌の比率が理想的である”ということです。
腸内には「善玉菌」「日和見菌」「悪玉菌」の3種類の菌が存在しています。
これらの菌の比率が2:7:1が理想的な腸内細菌の比率といわれています。
食生活が乱れたりすると、腸内の悪玉菌が増加し、腸内細菌の悪玉菌の比率が高くなります。
悪玉菌の比率が高くなっている状態が「腸内環境が悪い」という状態です。
つまり、善玉菌を増やし、悪玉菌が増えないようにするということが「腸内環境を良くする」ということになります。
腸内環境が悪いとどうなるの?
前述のとおり、「腸内環境が悪い」ということは、悪玉菌の比率が高くなっている状態を指します。
腸内環境が悪くなると小腸から全身へうまく栄養素が送れなくなったり、悪玉菌が発生させたアンモニアなどの有害物質を全身に送ってしまうことで、「健康被害」「体調不良」「運動パフォーマンスの低下」につながります。
また、腸と脳はリンクしており、腸内環境の悪化は精神状態に悪影響を与え、ストレスの発生にもつながることが科学的に証明されています。(脳腸相関)
運動パフォーマンスの低下やストレスは、筋肉量の減少や脂肪燃焼の抑制などにつながり、減量を妨げます。
つまり、腸内環境とボディメイクは密接な関係にあり、減量時の腸内環境の悪化は絶対に避けなければなりません。
腸内環境を整えるための方法6選
減量時に腸内環境を悪化させないため、腸内環境を整えるために有効な方法を、筆者の経験も交えて6つご紹介します。
タンパク質を摂りすぎない
トレーニーが最も陥りがちなミスがタンパク質の摂りすぎです。
減量の際、炭水化物や脂質の量を下げる分、タンパク質の摂取量を上げる方も多いかと思います。
消化吸収できなかったタンパク質は悪玉菌の餌になります。
つまり、タンパク質を過剰摂取すると腸内の悪玉菌が増え、腸内環境が悪化します。
個人的な意見ですが、タンパク質は多くても体重×2.5gが上限と考えます。
体重×3~4gぐらいになると過剰摂取となってしまう人が大半だと思います。
筋肉系YouTuberや有名選手が体重の3~4倍のたんぱく質を摂っているとよく聞きますが、これだけのたんぱく質を摂って腸内環境が悪化しないのは、一部の消化吸収能力に才能がある人だけです。
減量中に便の調子が悪くなったり、疲れやすいと感じる方は一度たんぱく質の摂取量を見直してみることをおすすめします。
食事回数を減らす
食事回数を増やしすぎるのもトレーニーが行いがちなミスです。
食事回数を増やしすぎると空腹の時間が確保できません。
胃腸の機能を正常に保つためにも、胃腸にとって休息となる空腹の時間が必要です。胃腸をしっかり休ませるためにも、1日の中で空腹の時間は必須であるといえます。
1日に6食も7食も食べてしまっては、1日を通して、胃腸が休まる暇がありません。
食事回数は1日3~4食ほどを目安にし、空腹の時間をしっかり確保しましょう。
食物繊維をしっかり摂る
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があり、どちらも善玉菌の餌になります。
腸内環境を良くするためにはどちらの食物繊維も積極的に摂取しましょう。
ちなみにオートミールは「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」をバランスよく含んでいます。両方の食物繊維を摂取するにはうってつけの食材です。
筆者はアボカド、オクラ、ブロッコリー、納豆、キノコ類を積極的に摂取していました。
発酵食品を食べる
発酵食品を食べることも、腸内の善玉菌を増やすことにつながります。
一日一食は発酵食品を摂取するように心がけましょう。
筆者は納豆、キムチを毎日摂っていました。
グルタミンの積極的な摂取
グルタミンは小腸の餌になります。
グルタミンは体内で合成できる非必須アミノ酸のひとつですが、トレーニングをする人は体内のグルタミン量が不足することが多いので、準必須アミノ酸ともいわれています。
このことから、食事からだけではなく、サプリメントからも積極的に摂取することをおすすめします。
また、グルタミンは”筋肉の分解抑制”や”免疫力向上”の効果もあるので減量期には必須のサプリメントといえます。
国内製品だとハルクファクターのグルタミンが安価でおすすめです。
筆者は起床時、トレーニング前・中・後、就寝前のタイミングで摂取していました。
整腸剤の摂取
筆者は毎食後に複数の整腸剤を摂取していました。
整腸剤を日常的に摂取することで、お腹や便の調子が非常に良くなるという体感がありました。
また、「エビオス錠」や「強力わかもと」は愛用しているボディビルダーも多く、非常に有用な整腸剤です。
日本一のボディビルダーである横川尚隆選手も、毎食後に「エビオス錠」と「ビオフェルミン」を摂取しているそうです。
おすすめの整腸剤は次の通りです。
エビオス錠
- ビール酵母が主成分
- 乳酸菌やビフィズス菌は含まれてない
- 整腸剤の中で最も安価
整腸剤の中でも一番リーズナブルな商品です。
ビール酵母が主成分となっています。ビール酵母は別名「栄養酵母」といわれており、9種類のビタミン、9種類のミネラル、必須アミノ酸、食物繊維が含まれ、乳酸菌などの善玉菌を増やす作用があるといわれています。
乳酸菌などの善玉菌が含まれていないので、善玉菌を直接摂取するタイプである「ビオフェルミンS錠」や「強ミヤリサン錠」と併用して摂取するのがおすすめです。
強力わかもと
- ビール酵母が主成分
- 乳酸菌も配合されている
エビオス錠と同じくビール酵母が主成分となっています。
エビオス錠との違いは、胃腸の働きを助ける「アスペルギルス・オリゼーNK菌」や、整腸作用のある「乳酸菌」が含まれています。
強力わかもとについては、エビオス錠の上位互換という認識で問題ないと思います。
その分価格も若干高くなっているので、経済的に余裕のある方は強力わかもとを選ぶことをおすすめします。
新ビオフェルミンS錠
- 乳酸菌とビフィズス菌が主成分
- エビオスや強力わかもととの併用がおすすめ
エビオス錠や強力わかもとと違い、新ビオフェルミンS錠は善玉菌を直接摂取するタイプの整腸剤です。
ビフィズス菌と乳酸菌(アシドフィルス菌・フェーカリス菌)が主成分となっています。
善玉菌を直接摂取するタイプなので、異なるタイプの整腸剤であるエビオス錠や強力わかもととの併用がおすすめです。
強ミヤリサン錠
- 酪酸菌である宮入菌が主成分
- エビオスや強力わかもととの併用がおすすめ
強ミヤリサン錠は善玉菌のひとつである酪酸菌(宮入菌)が主成分となっています。
酪酸菌が作り出す酪酸が腸内を弱酸性にし、悪玉菌の発生を抑制し、善玉菌が住みやすい環境を作ることに貢献します。
また、お腹の調子が悪い時に病院で処方される「ミヤBM錠」という薬もこの酪酸菌(宮入菌)が主成分となっています。
医師が処方する薬と同成分ということから、腸内環境の改善に大きく期待できる整腸剤といえます。
ドラッグストアではなかなか置いていないので、ネットで購入することをおすすめします。
筆者は毎食後にエビオス錠と新ビオフェルミンS錠を摂取していました!
まとめ
- 腸内環境が良い=”腸内細菌の比率が理想的”ということ
- 理想的な腸内細菌の割合は、善玉菌2:日和菌7:悪玉菌1
- 腸内環境の悪化は「運動パフォーマンスの低下」「ストレス」につながる
- 脳と腸はリンクしている(脳腸相関)
- タンパク質を摂りすぎない
- 食事回数を減らす
- 食物繊維をしっかり摂る
- 発酵食品を食べる
- 整腸剤の摂取
- グルタミンの積極的な摂取
カロリー計算が完璧でも、栄養を吸収するための胃腸が正常に機能していなければ、体に十分な栄養が届かなかったり、毒素が体を巡ったりすることで減量はうまく進みません。
食事に問題が見当たらないのに、毎回減量が上手くいかないという方は、自身の腸内環境を見直してみることをおすすめします。