A-wearってどんな効果があるの?
トレーニング前に使うものなの? それとも装着したままトレーニングするの?
こんな方に向けた記事です。
格闘家の那須川天心選手が練習中に使用していると話題になった「A-wear」。
トレーニング業界でもボディビルダーの鈴木雅選手が愛用しているとのことで、一気に知名度が広まりました。
そんな「A-wear」ですが、具体的にどんな効果があるのか、どうやって使うのかがわからない方が多いと思います。
今回は「A-wear」の筋トレにおける効果や使い方について、実際に「A-wear」を愛用している筆者が徹底解説いたします。
A-wearとは?
A-wearの公式ホームページには以下のような説明がされています。
A-wear Workとは?
引用:A-wear公式ホームページ
身体をパーツで鍛えるのでなく、一つのまとまりとして捉えることで、自身の最大限のコンディションを引き出すことを目的とした、簡潔な、しかしながら包括的な身体メンテナンス・システムです。 手のひらで親指と人差し指のみ伸ばしたハンドポーズを取りながら、手首をひねる、腕を回す、鼠蹊部を叩く、といった簡単ないわゆる「体操」を行うことで、 「無意識的に良い状態で在り続けること」を達成し、日常生活でかかる身体への負担が、そのまま健康維持のための運動負荷となるようプログラミングされています。その最大の魅力は、人に頼ることなく、最小限の努力で自分の身体を良い状態へと調整し、その生涯を健康なまま過ごせることにあります。
……なんのこっちゃ?
こう思われる方が多いと思います。(笑)
抽象的な表現が多く、具体的にどんな効果があるのかわかりづらいですよね。
要は、身体のコンディションを整えてパフォーマンスを最大限に発揮させるためのツールということです。
では具体的にどのようにしてコンディションを整えるツールなのかを解説していきます。
A-wearの効果
A-wearを使用することで、尺骨神経系が活性化されます。
この「尺骨神経系の活性化」が身体にとって様々なメリットをもたらします。
尺骨神経系の活性化がもたらす効果として、A-wearの特許情報に以下のように記載されています。
- 骨、筋肉、神経を正しい配置に戻す
- 腰痛、肩こりの解消
- 神経系の機能改善
- 閉塞片足立ちの保持時間が増す
- ランニングの腕振りの安定
- 内臓器官のポジション補正による内蔵機能向上
- 内臓機能向上による基礎代謝の増加
- 脳からの神経伝達機能の改善
※以下URLのサイトで「特許5500390」と検索すれば特許情報を確認できます。
(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)
様々な効果が書かれていますが、やはり一番の効果は「骨、筋肉、神経を正しい配置に戻す」というところではないかと思います。
腰痛・肩こりの解消や内臓機能の向上など、その他の効果については、「骨、筋肉、神経が正しい配置に戻ること」による副産物的な効果であるといえます。
実際に使用してみると、手首のアライメント(各関節や骨の配列のこと)や肩甲骨の位置が整うことを強く体感することができます。
特に巻き肩の人には効果絶大で、巻き肩の人が苦手な「肩甲骨を下制させて胸を張る」という体勢が取りやすくなります。
筆者は右肩が若干巻き肩気味になっており、右側の大胸筋に刺激が入りにくいのですが、A-wearを装着することで右側の大胸筋へも刺激がしっかり入るようになりました。
「肩は発達しているけど胸の発達がイマイチ」という方は、巻き肩気味になっているケースが多いので、A-wearの効果を十分に感じることができると思います。
また、トレーニング中のA-wearの装着方法を変えることで尺骨神経系だけではなく、橈骨神経系なども活性化させることが可能で、「肩関節の内旋を強くしたいときは人差し指側に装着」「肩関節の外旋を強くしたいときは小指側に装着」といった種目に応じた使い分けもできます。
以上のことから、A-wearの筋トレ視点での効果は「身体の歪みを解消し、特定の体勢を取りやすくすることで筋肉への”効き”を最大限に高めることができる」ということであるといえます。
A-wearの使い方
筋トレにおいてのA-wearの使用方法は大きく2種類あります。
- トレーニング前のモビリティエクササイズとして使用する
- 装着したままトレーニングを行う
もちらん、併用して行うと更に高い効果が得られます。
それぞれの使用方法について解説します。
モビリティエクササイズに使用する
トレーニング前にA-wear用の体操「A-wear Work」を行うことで、手首のアライメント、肩甲骨の位置、骨盤の位置などが正しい位置に矯正されます。
「A-wearWork」については、A-wearのパッケージに付属されている説明書にやり方が記載されています。
説明書を見てもよくわからないという方は、YouTubeにも「A-wearWork」の動画がアップされているのでこちらを参考にすることをおすすめします。
「A-wearWork」をしっかり習得して、トレーニング前に行いましょう。
トレーニング中に装着して使用する
A-wearを装着したままトレーニングを行うことでも高い効果が得られます。
トレーニング中の装着方法については大きく2種類あり、尺骨神経を活性化させる装着方法と橈骨神経を活性化させる装着方法があります。
目的や種目に応じて装着方法を使い分けましょう。
尺骨神経を活性化させるつけ方
A-wearを小指側に装着することで尺骨神経系を活性化させることができます。このつけ方がA-wearのスタンダードな装着方法になります。
このつけ方で行うと、主に肩甲骨を寄せて胸を張るようなフォームで行う種目がやりやすくなります。
【効果】
肩関節の外旋が強くなる
【おすすめの種目】
胸の種目全般、ラットプルダウン、サイドレイズなど
橈骨神経を活性化させるつけ方
A-wearを人差し指側に装着することで橈骨神経系を活性化させることができます。
このつけ方で行うと、肩をすぼめるようなフォームで行う種目がやりやすくなります。
【効果】
肩関節の内旋が強くなる
【おすすめの種目】
ショルダープレス、ナロープレス、バーベルカールなど
まとめ
- 身体のコンディションを整えてパフォーマンスを最大限に発揮させるためのツール
- 主に巻き肩を補正するためのツール
- 身体の歪みを解消し、特定の体勢を取りやすくすることで筋肉への”効き”を最大限に高めることができる
- 特に巻き肩の人には効果絶大
- 肩が強く胸が弱い人は試してみる特に価値あり
- 使い方(使うタイミング)は、「トレ前のモビリティエクササイズ」と「装着したままのトレーニング」の2種類
- 小指側につけると肩関節が外旋しやすくなる
- 人差し指側につけると肩関節が内旋しやすくなる
弱点部位を克服する際、トレーニング種目や頻度、ボリュームなどに目がいきがちですが、対象筋にしっかり効く、”正しい動きができているか”ということは案外見落としがちです。
種目を変えたり頻度を変えたりしても弱点部位がなかなか改善しないという方が多いのではないしょうか。
”正しい動きができているか”という要素にもしっかりと目を向け、A-wearのような”正しい動き”をサポートするツールも是非活用してみることをおすすめします。